コンサルタントを入れて緻密な評価制度を設計し、説明会も開いたにもかかわらず、半年後には誰も評価シートを真剣に書かなくなっている。こうしたケースで見落とされているのは、制度の完成度ではなく「定着させる仕組み」そのものである。
制度設計と定着は別の課題である
評価制度の導入プロジェクトは、制度設計が完了した時点で「終わった」と捉えられがちである。しかし、設計が終わった瞬間から始まるのが定着のフェーズであり、ここには設計とは異なる種類の取り組みが必要になる。多くの会社が見落としているのは、この2つを同じプロジェクトの延長として扱ってしまうことである。
定着しない会社が見落としていること
- 評価者が制度の意図を「理解」した状態と「実践できる」状態を分けて考えていない
- 導入後の運用状況をモニタリングする仕組みがない
- 評価制度の見直し・改善を行う担当者・タイミングが決まっていない
- 評価される側へのフィードバックの質が、制度設計の議論に含まれていない
「理解した」と「実践できる」のギャップ
評価者研修で制度の説明を受け、内容を理解したつもりになっても、実際の評価面談やコメント作成の場面で同じレベルで実践できるとは限らない。このギャップは、研修直後のアンケートでは見えにくく、実際の運用が始まって初めて表面化する。
定着のための運用設計
定着させるためには、導入後一定期間の運用状況を定点観測し、必要に応じて軌道修正できる体制を最初から組み込んでおくことが効果的である。完成度の高い制度を一度に作るより、運用しながら調整できる前提で設計する方が、結果的に定着率は高くなる傾向がある。
本記事は一般的な評価制度運用の傾向に基づく整理であり、特定の企業や個人を指すものではありません。制度設計・運用の見直しにあたっては、社内の実態を踏まえた検討をおすすめします。


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